DALL-E2でいろいろ試してみるシリーズ(桃太郎編)

DALL-E2でいろいろ試してみるシリーズ。

今回は著作権の問題がなさそうな『桃太郎』を劇画調で描いてみます。どんな絵が出てくるやら。

これまでと同様に日本語の文章をDeepLで英語に翻訳後DALL-E2に入力しています。

 

シーン1:川で洗濯をしているおばあさんが桃を拾うシーン

小さな村の小川を直径が1mくらいある巨大なモモが流れてくる。その川のほとりで大きなたらいと洗濯板を使って洗濯をしているおばあさんが流れてくるモモに気づいて手に取ろうとしている。劇画調で。

 

「直径が1mくらい」とか「巨大な」とかがうまく反映されていないですね。

DALL-E2は常識に反した絵を描くのが苦手なようで、実在しない「巨大な桃」を描かせるのはなかなか手ごわそうです。文章を少し変えてみます。

・もう少し和の雰囲気を出したかったので、「日本の」「割烹着を着た」を追加

・巨大な桃を出したかったので、「人間が中に入れそうなくらい」「超巨大な」として大きさを強調

Try again!!

日本の草原を流れる小川に、人間が中に入れそうなくらい超巨大なモモがゆっくりと流れてくる。その川のほとりで大きなたらいと洗濯板を使って洗濯をしている割烹着を着た年老いたおばあさんが流れてくるモモに気づいて手を伸ばしている。劇画調で。

 

かなり後退してしまった感じですね~

文章が長すぎて破綻してしまった感があります。

桃の巨大さを強調しつつ、要点を絞って簡略化してみます。

 

小川に直径3mの超超巨大なモモが流れてくる。その川岸で大きなたらいと洗濯板を使って洗濯をしているおばあさんが流れてくるモモを見つめている。劇画調で。

1枚目はおばあさんと桃が合体してしまっています(笑)。

3枚目と4枚目は良い感じです。本当は桃が川を流れている絵を期待していたのですが、いつまでもこのシーンに引っかかっているわけにはいかないので次に進みます。

個人的には4枚目が一番気に入りました。

 

シーン2:桃の中から桃太郎が出てくるシーン

次は、おじいさんとおばあさんが割った桃の中から桃太郎が出てくるシーンです。

シーン1に負けず劣らず常識に反したシーンなので苦戦しそうな予感満載です。

 

古い民家の中で、巨大なまな板に乗った直径3mの超超巨大なモモをお婆さんが大きな包丁で真っ二つに割っている。割れた桃の中からは元気な男の子が出現している。お爺さんが傍らで見守っている。劇画調で。

 

予想通り惨敗です。シーン1で大きくなった桃がまた小さくなってしまいました。

桃の中に何かが入っているようにも見えますが、桃太郎、では無さそうです。

先程のシーンと同じく、要素を最小限に削りつつ表現をブラッシュアップしてみます。

 

 

直径3mの超超巨大なモモをお婆さんが包丁で切っている。桃の中からは種の代わりに人間の男子が出てきている。劇画調で。

桃は多少大きくなりましたが、もう二回りほど大きくなって欲しかったです。

「お爺さんが傍らで見守っている」というフレーズを削除したにもかかわらず、4枚ともお爺さんが出てくるのは興味深いです。

1枚目と4枚目で迷うところですが、1枚目はおじいさんとおばあさんの他にもう一人いるのが物語とマッチしないので、4枚目をチョイスしました。先を急ぎます。

 

シーン3:犬、猿、雉を従えて鬼ヶ島へ向かうシーン

本当はきびだんごをあげて子分にするシーンにしたかったのですが、難易度が上がりすぎるので、きびだんごは割愛しました。

 

縦長ののぼり旗を持ち、頭に鉢巻を巻いた和服の少年が野原を歩いている。少年の横には、犬、サル、キジが家来のように従っている。劇画調で。

 

 

一見、悪くなさそうな結果に思えたのですが、よくよくみると動物同士が混じていますね。なぜか犬と猿が混ざりやすいようです。英文を確認してみると、

A boy in kimono carrying a vertical banner and wearing a headband on his head is walking in a field. A dog, a monkey, and a pheasant follow him like retainers. In a dramatic style.

文法的には犬と猿が混ざる要素は見当たらないのですが・・・

君たちは犬猿の仲ではないのか、と突っ込んでみたくもなってきます。

犬猿問題に目をつぶれば、2枚目の絵がよさそうです。

DALL-E2のクレジットが減ってきたので、深追いせずに先に進みます。

 

シーン4:犬、猿、雉と一緒に鬼と戦うシーン

最後は桃太郎とその仲間たちが鬼と戦うシーンです。

 

和服の少年、犬、サル、キジが日本の鬼たちと刀で屋外で戦っている。劇画調で。

 

要点を思いっきり絞ったら、文章が短くなりました。

鬼をうまく表現できるかがここでのポイントです。「鬼」だけだと「Deamon」になり悪魔が出てきそうだったので、「日本の」を付けてみました。今回はなぜか劇画調がGekiga styleと翻訳されたのですが、これまでと同じdramatic styleに統一しました。

 

結果は・・・ 何も出力されず。

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とのことです。暴力的なシーンなのでNGということですかね。

最後のシーンを出力できず尻切れトンボになるのは寂しいので、今回は刀での戦闘はあきらめて、彼らにはプロレスで戦ってもらうことにしました。

 

和服の少年、犬、サル、キジが日本の鬼たちと屋外でプロレスをしている。劇画調で。

 

鬼がいませんね~

1枚目と2枚目の左上にAIが苦心している跡が見られますが、やはり空想上の生き物である鬼の生成は難しいのでしょうか?なぜか空が赤くなっているのも興味深いです。

 

鬼を倒して、めでたしめでたし

ということで、無理やりまとめた感もありますが、桃太郎を題材にしたDALL-E2の作画の検証は終了です。いろいろ発見があって楽しかったです。みなさんも楽しんで頂けましたでしょうか?

 

ではまた。